「なんとなく選んだ色」が、実は購買行動に影響している──そんな可能性をご存知でしょうか?
たとえば「セールなら赤」「信頼感を出したいなら青」という色の使い分け、実際に多くの広告や販促物で見かけるものです。これは決して偶然ではなく、色に対する人の印象や反応にはある程度のパターンがあるとされているためです。
色は“非言語のメッセージ”。言葉より早く脳に届き、感情や行動に影響を及ぼします。本記事では、販促物制作の現場で役立つ色彩心理の基本と、色の効果的な使い方について解説します。
1|色の印象が行動に影響する?色彩心理の基本
色彩心理学は、色が人の感情・行動・評価に与える影響を探る学問領域です。赤を見ると心拍数が上がり、青には鎮静作用があるなど、色に対する生理的・心理的反応は、多くの実験で示唆されています。
ただし、これらの効果は文化的背景・個人の経験によっても左右されるため、「必ずこの色ならこう思われる」と断定することはできません。
✅ 色は「第一印象」に強く関わる
✅ 色に対する反応は“瞬間的”かつ“非言語”
✅ 意図せず誤解を招く色選びもあり得る
販促物では、「伝えたい印象」と「伝わってしまう印象」にズレが生まれないよう、設計としての色選びが重要です。
2|代表的な色の印象と販促物での活用例
以下は、日本における代表的な色の印象と、販促物での応用例です。
ただし、これは一例であり、受け手の性別・年齢・文化によって印象は異なることを前提にご覧ください。
🔴 赤|緊急感・情熱・注目
・心拍数や血圧を上昇させることもある刺激色
・「期間限定」「セール」など即時性の訴求に向く
・使いすぎると「威圧感」や「安っぽさ」に転ぶ可能性も
🔵 青|誠実・信頼・冷静
・「知性」「安心感」「清潔感」といった印象
・金融・医療・教育・IT分野で好まれる傾向
・寒々しい印象にならないよう、トーンに注意が必要
🟢 緑|自然・癒し・安定
・リラックス・安心・調和といった感情を喚起
・健康食品・エコ・医療・美容などでよく使われる
・「地味」に見えやすい面もあるため、明度に配慮
🟡 黄|注意喚起・明るさ・軽快さ
・ポジティブで元気な印象だが、注意喚起としても使われる
・子ども向けや新商品などに好まれる傾向
・強い黄色は目が疲れるため、配分バランスが大事
⚫️ 黒|高級感・重厚さ・威厳
・ラグジュアリーブランドや高価格帯の商品で多用
・専門性・力強さ・都会的イメージもある
・使い方によっては「暗い」「威圧的」になりやすい
3|「Googleの青リンク問題」に学ぶクリック率の差
Googleがかつて検索結果の「リンクの青色」を41種類テストし、最もクリック率が高かった色を採用したことは、色彩設計の重要性を示す有名な事例です。
この結果は、
✅ 青が「リンク色」として認識されやすい
✅ 青が「信頼感」「安心して踏める」という印象につながった
とされており、色の選び方一つで成果が大きく変わることがわかります。
4|配色設計の基本:役割とバランスを明確に
色は単色ではなく“組み合わせ”で設計することで、より効果的に機能します。
✅ 主役(ベースカラー):情報の中心となる色
✅ 脇役(サブカラー):補助的に空間を整える色
✅ 強調(アクセントカラー):視線を集めるポイント
また以下のような配色技法も基本として押さえておくと便利です。
・トーンオントーン(同系色の濃淡):統一感・安定感を演出
・補色対比(反対色):コントラストで注目度を上げる
・アクセントカラー:強調文に使うと効果的
まとめ|色を「戦略」として設計する
色は感覚ではなく、「設計」するもの。
ターゲットの心を動かし、販促物の効果を最大化するには、色彩の“理由”まで設計する視点が不可欠です。
株式会社インデックスでは、色彩を含めたトータルな販促設計で、“伝えたい想い”がしっかり届く支援を行っています。
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